Q22 これは、汚れに強いレザーですか。
Answer: 大変に気になることでしょうし、大変に多いご質問です。 実は、答え様の無い質問です。 50年以上も市場で使われているので、一般的なモノと大体同じと応えるのが、一番親切なのです。 ケースバイケースで、家具などの耐久資材では、汚れはアンチーク感の一部にも成るので、美観・主観でもあります。 汚れた物をみるとうーんとうなるのが殆ど。 それだけ使えばそんな物だろうな、、、と思うのが殆どですが、最近では、それを口に出すと、知らない所でSNSで拡散されるとか、連鎖する結果を心配されるお客の声もあるのが事実。 例えば、過去に汚れたといわれたレザーを見ると、水溶性(水で多少溶け落ちる)、油溶性(油で多少溶け落ちる)、ダストの様な”物”がこびりついている(ブラシで擦ると落ちる)、実はカビだった(汚れに見える)、傷だった(汚れに見れるか、汚れが傷に入りこんでいる)、また、紫外線などによる劣化で黄ばみなどが汚れに見えるなど多種多様です。防汚機能で覆えば、ある程度落ちやすいと言えますが、防汚も経年劣化しますから、仮にその部分が剥がれたら、その部分だけ汚れが目立ち、全体が汚れる方がマシに見えるという話もあります。 黄ばんだスチール棚を最近の界面活性剤の多い食器用洗剤で洗うと、確かに落ちるけど均等に落ちないので、折角、古さで判らなかったのに、今度は汚れが目立つなんてのと一緒です。
レザーであれば、テキスタイルやニットと違い、液体が染み込んで椅子のウレタンまで侵してしまうことはありません。 だから、レザーの方が液体の汚れに比較的は強いとはいえるでしょうか、、、。 確かに、汚れはウレタンまで入り込みませんので椅子は痛みにくい。 それでも、インク等の場合は、レザーの樹脂に化学的に反応して一体化してしまうので、此方の場合は二度と落ちません。 テキスタイルであれば、染抜きなどで多少改善の余地はありますね。 ステンレスでもずっと同じに新品のままがないように、経年による劣化は受け入れなければなりません。
防汚付のレザーは? 初期の汚れには、防汚なしと比較すれば強いです。 ただ、汚れを放置すれば、化学的に中に入り込んでしまうので取れにくくなります。 初動処置が大事なのです。 また、防汚加工は、汚れにくいというよりも、汚れが落としやすい。 永遠に同じ状態を保つものなど過度な期待に応える物はありません。 太陽で紫外線劣化しますし、空気で酸化もします。 その他の空気中に存在するガスでも何らかの反応をしていきます。 親切でないようで、当たり前の答えで正しいと思います。
解答者 IDC(株)