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Q28 撥水加工ってどうして必要なの?

Q28 撥水加工ってどうして必要なの?


Answer:  衝撃的な質問です。 水を弾く機能を、わざわざ付け加える意味。 そうですよね、私たちも、なんで家具(椅子やソファ)に撥水が必要なのか判りません。 椅子やソファの製造メーカーで納入までの短期間、水系の汚れが付き難くしたいなら、付ける効果はあるので、わかります。 それでも、最終購入者からの要望はあるので、ニーズに応えるという意味でナノ撥水商品を作ったり、お客さんから要望があれば、後加工で撥水をつけてあげてます。 撥水は、水をはじく機能です。

そう使わない傘でも、たまに雨の日に傘をさすと、折り目の所で撥水機能が取れて、弾くというより『ベター』っと水がしみ込んでいますよね。 椅子やソファでは、折り目の代わりに、座るという摩擦が常時発生していますよね。 だから、結構早く機能が取れちゃうんですね。 毎日使う椅子に張ったもので、1年持つ撥水に出会ったことが無いです。(もし、あったら、なぜを追及して科学雑誌に論文を投稿したいですね。) 表面に汚れがついても、撥水剤と水が直接触れないので弾く機能は発揮されませんからね。 撥水剤は、フッ素系かシリコン系です。 それらは、科学的に水を弾くので、機能面の嘘はありませんが、すわるという用途にどうなのかということで必要性を考えてください。 何度も書いていますが、何とか加工とか、ブランドに何の意味もありません。 ナノ撥水で強めに弾くか、普通の撥水で適度に弾くかだけです。 摩耗に強いといっても、JISの平面摩耗試験機にかけてから、撥水機能を確認したら糸が破壊されているので、機能に差がでません。 差が出るのは、あくまでも初期の短期間です。

*弊社社長が上記内容なら、『Pなんとか加工という着物の撥水加工が、説明しやすい。』とアドバイスしてくれたので、付け足します。 着物に、撥水をつけて欲しいという要望は、クリーニング代が高価で且つ、クリーニングで失敗したくない、着る人や使う人の思いでつける加工です。 椅子にP加工を着けてしまうと、何かこぼす、着物の人は避けて無事なつもり、溢したものが弾かれて跳ねて、着物を汚す可能性が出てきます。 テーブルクロスや椅子に後から撥水機能をつけてしまったら、お客さんを汚す行為じゃないかな。 道具側にこぼしたものが染みるから、着ている人への被害が減る。それがテーブルクロスの役割であり思いやりではないかな。 そのような商品に撥水加工をするのは、おもてなしではない、とのことです。 AG-E加工は、防汚。 汚れが落ちやすい特徴があるので、考え方が全く違うとも。

IDC(株)

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