Q7 ノロウィルス対策で、次亜塩素酸
質問例: 次亜塩素酸でレザー張りの椅子を手入れしたいのですが、耐薬品レザーは次亜塩素酸に耐えるのですか? どんな問題があるのですか?
Answer: 耐薬品と表示あるレザーは、基本的にアルコールに強く設計されます。 特に、一般的に使われる範囲の薬品で、アルコール成分が含まれる場合に、レザーが硬化する問題を引き起こすためです。 元々、日々のメンテナンスでアルコールで拭くことに対する機能ではなく、どうしてものケース向けと考えるのが正しい使用方法です。 普通、アルコールを出す飲食店で、こぼす、拭き取った雑巾で椅子を拭くなどで、レザー(PVC)が硬化することを防ぐ為のものです。 実際、病院ではレザーが多く使われますが、病院サイドでもアルコールで拭く、常時無菌の必要性を考えていません。 クリーンルームが必要な事態でない限り、乾拭きで充分だからです。 (空気中の菌の問題)
耐アルコールでも、日々、アルコールで洗浄してしまえば、ツヤもかわり、寿命を縮めるのは明確です。
耐アルコールは完璧な機能で無い為、費用対効果については、弊社企画においても賛否両論です。 例えば、一般使用の限り、オールマイティーなどで、アルコールによる硬化をしたという報告例がありません。 殆どのユーザー様では、余分な機能で高いものになるにもなりえるので、耐アルコールについては、お客様でご判断願います。
洗剤の中には、中性でも研磨剤が入っていたり、業務用では界面活性剤が強く(たばこのヤニで真黄色の壁紙にスプレーするだけで、汚れが垂れ落ちて白くもどるような強いもの)、レザーじゃなくても、対象物を痛める可能性があります。
次亜塩素酸は、ノロウィルスに高い効果がありますが、その濃度に問題があります。 通常0.1%(1,000ppm)もあれば、嘔吐物の付着した場合でも充分ですし、直接手が触れるなら、0.02%(200ppm)です。 この濃度での販売は殆どなく、通常は希釈して使用します。 次亜塩素酸の代表的なのは漂白剤ですが、これをたっぷりの真水で薄めれるだけで安価であり良いのです。 ご家庭用の漂白剤の次亜塩素酸濃度は、5%、10%の物等がありますので、10%を基準に計算をし、ラベルを見て5%の場合はその倍の漂白剤を入れる解釈をしてください。 *希釈の方法は、各都道府県・市町村の健康保険関連の担当事務所又は、ネット検索でお調べください。 キャップ一杯の漂白剤で2-3リットルの次亜塩素酸の消毒液ができるのです。 0.1%の濃度では、弊社レザーを全品テストしたところ数回程度のふき取りでは、影響がでませんでした。 *病院関係の方から、ためしに次亜塩素酸に1日漬けたら、色が抜ける問題が起こったと報告がありましたが、間違いなく原液でテストされたと思います。
次亜塩素酸は、カビとりや漂白剤に普通に含まれているので、真水を混ぜて薄めて使える極めて、安価で手に入りやすい薬品です。 万が一、濃度が濃い、頻度が多いと漂白剤に付けている状態となり、色ツヤが落ちる可能性がありますのでご注意ください。 *次亜塩素酸濃度10%の漂白剤をペットボトル・キャップ一杯 約5ミリリットル 用意。 それを1リットルのペットボトルの水に混ぜると、0.1%濃度で1000ppm。 2リットルのペットボトルの水に混ぜると0.2%濃度で2000ppmで、通常の拭取り用途になります。 次亜塩素酸濃度が5%の場合は、ペットボトル・キャップ2杯にすると同じ濃度です。
解答者: IDC株式会社 物性試験担当者