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Q8 どうして、夏になると納期が以前よりかかるの?

Q8 どうして、夏になると納期が以前よりかかるの?


質問例: レザーを物件で1000m欲しいんだけれど、1ヶ月も掛かるの?

Answer: 申し訳ございません。 電力不足に協力しろとのことで、初夏に計画停電の予定表が届きました。 原則、停電はしないと思うが、危なくなったら電源を落とすというのです。 レザーの製造には、熱を使いますが熱を上げるのに1時間半近くかけています。途中で停電にでもなったら、その日の準備工程は勿論無駄になり、また、製造途中のモノは熱を掛け過ぎたり、 熱が足りなかったり、止まった時のライン上全部ロットアウトに。 一日の利益が、たったそれだけのロスでなくなるのが実情です。 海外の粗悪品の単価と比べられ、デフレをタテに、ここ数年の資材の値上げが殆ど転化できていない中、ロスが命取りです。工場の廃業が進んでいくのは、単純に原材料費のアップが転化できない、極シンプルですが、厳しい事情があるのです。同時に、その停電の間、工場内で従業員が待機する、家の方も近所ですから、ご両親の介護に影響が出るなどしますから帰宅が必要。 事実上、1日1時間でも計画停電表を出されたらその日は休業せざるをえません。 また、原発問題とは別に、元々、夏は電力安定化のために製造を控えるよう、国から指導されているため、休業日数が多いのです。それだけ、レザーの製造には、電気・熱が命なんです。 今後の電力価格の上昇次第では、日本での製造が困難になり、ロットの小さいレザー家具製造事態が難しくなります。守る為にも、値上げ努力をしていきます。弊社では主力商品を春に多く在庫していき、夏に向けて対応していますが、別注案件では小回りが利きにくいことがあります。 加工所は利益が出なく、毎年のように廃業するため、益々融通も利かなくなっていきます。価格転嫁を家具製造を継続するために深い思慮でご理解いただき、お願いすると共に、毎年この次期の在庫を前年よりも、増やしていくということで対応していきます。

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